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ゆるジェニックを探して境港からプチ遠足。“美保関ノスタルジー”に迷い込む

写真旅 2021.06.27

遠くの海外で絶景と出会うのもステキだけど、散歩するように身近な日本に出かけて、そこで目にする懐かしい風景やユニークなモノにほっこりするのも旅の味わい。私は旅先でひょっこり現れる気楽でゆるいけど、どこかホッとできるあたたかさをもったものたちを「ゆるジェニック」と名づけ、写真に撮って楽しんでいます。

ここ境港やその周辺は、ゆるジェニックの宝庫。最高の被写体にめぐり合うため、境港からほど近い美保関へプチ遠足してみたら、ゆるくて、かわいくて、あたたかい、ノスタルジックな世界が迎えてくれました。

風待ち港の風情を残す「青石畳通り」を、ゆっくり、のんびり、フォトさんぽ

島根半島の東端部にある松江市美保関町は日本海と美保湾、中海と三つの海に面しています。中でも港のある美保関一帯は、美保湾に面し、寄港する船の「風待ち港」として古くから交通の要所でした。江戸時代は北前船の寄港地として栄え、美しい海を舞台に人とモノが行き交う港は大いににぎわい、きらびやかな歓楽街もできていたそうです。

そんな港町の面影を今に伝えるのが「青石畳通り」。積荷を乗せた台車が通りやすいようにと、海から切り出した天然石を敷き詰めて整備したのがはじまりなのだとか。耳を澄ませば往時のざわめきが聞こえてきそうな石畳通りをのんびり散策してみると、おもわず撮影したくなる“ゆるジェニック”があちこちにありました。

江戸時代に海から青い石を切り出して敷き詰めた青石畳通り。晴れの日は日差しが気持ちよく、雨の日には石畳がブルーに光る神秘的な空間へと様変わりします。

青石畳通りは美保神社と佛谷寺を結ぶ参拝道でもあります。「えびす様」の総本宮である美保神社は漁業と商売繁盛の神様。毎日の朝夕、8時30分と15時30分から執り行われている「巫女舞」も必見です。

青石畳通り周辺には気になるゆるジェニックがいっぱい!おみやげ屋で買った「どじょう掬いまんじゅう」もカワイすぎたので記念撮影☆ ハニワがかわいい「みほっこ土器工房」では1コイン(500円)で陶芸体験ができます。(毎週:金土日月 10時〜18時)

明治・大正・昭和の時代にタイムトリップできる「美保館本館」は、フォトスポットがいっぱい!

美保関を代表する旅館「美保館」本館は、1905年に建てられた木造建物で国登録有形文化財。どこを切り取っても絵になります。宿泊者以外でも入館料を支払えば見学・撮影できるので、ぜひ立ち寄りたいスポットです。

築120年に迫る建物は重厚でモダン。構造も複雑で入り口のサロンは吹き抜けになっていて心地いい光が差し込んでいます。

他の写真はミラーレスカメラで撮影していますが、スマホでもいい感じに撮れますよ!

ソトでも、ナカでも、ココロときめく!
出逢いの岬に建つ「美保関灯台」

美保神社から車で約5分、歩いても30分ほどで着く「美保関灯台」は、山陰最古の灯台。全国でもめずらしい石造りで、周囲の石壁は青石畳通りと同じ海石でできているそうです。

この灯台が建つ岬は、ともに日本の国土をつくった大國主(オオクニヌシ)と少名毘古那(スクナビコナ)が出逢ったともいわれている神聖な地。そんな「出逢いの岬」にある灯台は、ステキな出会いを呼び寄せてくれそうなパワースポットでした。

神々が出逢った岬・地蔵崎に建つ「美保関灯台」。当時の姿を残す灯台は、「世界の歴史的灯台100選」や「日本の灯台50選」にも選ばれています。

灯台守が生活していた宿舎が残存。現在は「灯台ビュッフェ」というカフェに改築され、「目の前は日本海!」という最高のロケーションで料理とドリンクを楽しめます。

行儀よく並んで日光浴♪
名物のイカは最高のゆるジェニック!

豊かな海の恩恵を受けている美保関には海産の名物がいっぱい。境港のマグロやカニは有名ですが、美保関のイカも負けていません!明治から昭和にかけて活躍した俳人・高浜虚子も「烏賊の味忘れで帰る美保の関」と詠んだほどのおいしさです。

イカが干されている光景は最高のゆるジェニック!タイミングがいいとイカを干しているシーンにも出会えます。

施設情報

美保神社
参拝 自由/授与所 8:30〜 /ご祈祷 8:30〜
Tel. 0852-73-0506(社務所)
公式ホームページ

国登録文化財 美保館
見学時間 10:00〜16:00/無休 ※ただし、婚礼などイベント等で休む場合があります。
Tel. 0852-73-0111
公式ホームページ

美保関灯台ビュッフェ
島根県松江市美保関町美保関1338-10
営業時間 9:00〜16:00/定休日 木曜日
Tel. 0852-73-0211

小泉屋商店(イカの干物等販売)
島根県松江市美保関町美保関582
営業時間 8:00〜17:00/定休日 不定休
Tel. 0852-73-0720

境港から美保関へのアクセス

美保関コミュニティバス

美保関コミュニティバスは、境港と対岸の島根半島を結ぶ便利なコミュニティバスです。大人200円、高校生以下100円の均一料金で乗ることができます。えびす様の総本宮で名高い「美保神社」へのアクセスもこちらが便利です。

路線図や時刻表はこちら

(text by MASAMI urayama)

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